八ッ峰(剱岳)-Ⅱ



八ッ峰の頭、Ⅶ峰、Ⅵ峰

 

所在地富山県立山町
剣山荘~
 八ッ峰~
  剣山荘
アプローチ剱沢
剣山荘標高2470m
剱岳標高2999m
標高差累計(+)1150m 累計(-)1150m
沿面距離7Km
登山日2015年8月4日
天 候晴れ
同行者山岸、中嶋
コースタイム 剣山荘(50分)長治郎谷出合<朝食15分>(1時間15分)雪渓末端<身支度25分>(15分)五六のコル<休憩5分>(2時間50分)八ッ峰の頭(20分)コル<休憩15分>(1時間30分)剱岳頂上<休憩15分>(2時間10分)剣山荘
歩行9時間20分+休憩1時間15分=10時間35分


 


核心部のルートが電池切れでとれていなかった
 


記憶からトレースを入れてみました
 

 夕食後にすぐ寝てしまって準備をしていなかった。4時頃に起き出して準備する。
 4時35分、小屋を出る。八ッ峰のシルエットの彼方に五竜岳が朝焼けに染まっている。
 薄明かりの中、夜露に衣服を濡らしながら剱沢へと降る。


朝焼けのなか、4時35分出発
 

 雪渓に降りたつ。雪渓はまだ凍ったままだった。アイゼンを履く。
 源次郎尾根への取り付きがある平蔵谷出合を左に見ながら、長治郎谷出合まで降る。
 時間は5時25分。小屋から50分である。小屋で用意してもらった弁当で朝食をとった。


源治郎尾根取り付きの平蔵谷出合
 

長治郎谷雪渓をつめる
 

 柴崎芳太郎が剱岳に三角点を設置するために使ったルートが長治郎谷から長治郎のコルを経て頂上へ向かうルートだった。
 別山尾根に比べたらかなり安全なルートだ。このルートを見つけるまで時間がかかったのは、いったん降ってから登り返すというのが盲点だったのだろう。


熊の岩に朝日があたる
 

 長治郎谷をつめるのは今回で3回目。過去2回は熊の岩でテントを張った。
 今回は剣山荘で2泊して軽量化を図り、八ッ峰上半から剱岳を周遊する。


登ってきた長治郎谷を振り返る
 

 長治郎谷を休憩を入れずにつめる。Ⅴ・Ⅵのコル手前で雪渓は切れていた。
 ここで休憩をとりながら身支度する。アイゼンを外してハーネスを装着する。


Ⅴ・Ⅵのコルの手前で雪渓は切れていた
 

熊の岩を横から望む 奥に見えるのは剱岳本峰
 

 7時35分、Ⅴ・Ⅵのコルに立つ。Ⅴ・Ⅵのコルの雪渓は大きく割れていた。
 狭いながらも小窓側が視界に入ってくる。眼下には仙人池小屋、遠くには唐松岳や五竜が見えた。


Ⅴ・Ⅵのコルからのぞむ後立山連峰
 

 ここからが今回のハイライト。本番である。それなのに山岸にも中嶋にも緊張感が感じられない。
 近くの山にハイキングにでも来ているような雰囲気である。緊張しているのは私だけか?


Ⅴ・Ⅵのコルで気を引き締める(?)中嶋と山岸
 

まずはⅥ峰を行く
 

 7時40分、Ⅵ峰に取り付く。登りではザイルは使わず時間短縮を図る。
 Ⅵ峰は右へ右へとルートをとる。ここが一番長い登りである。


難しいところはないが安全であるという事ではない
 

平坦地でⅤ峰をふりかえる
 


Ⅵ峰から八ッ峰下半をのぞむ
 


Ⅵ峰からのぞむ剱岳本峰と長治郎の頭
 


Ⅵ峰マイナーピークからの懸垂下降
 

 Ⅵ峰手前のマイナーピークで懸垂下降を入れる。Ⅵ峰からも懸垂下降。


Ⅵ峰への快適なクライミング(中嶋撮影)
 

Ⅵ峰マイナーピークを振り返る
 


県警ヘリを見下ろす 捜索か?訓練か?
 

遙かにのぞむ池ノ平小屋
 

 Ⅶ峰へは小窓側(右側)のトラバース道を行く。踏跡はしっかりしていて登山道のようになっている。
 Ⅶ峰からの懸垂が50mザイルいっぱいなのでピークから5mほど降った支点から降りた。


Ⅶ峰への巻き道
 

Ⅷ峰、八ッ峰の頭、チンネが見える
 

  支点のすぐ下が切れ落ちていて降りはじめが難しい。途中に支点があるので2回に分けて、ピークから降りた方が安全なようだ。


3人の先行者が取り付いているⅧ峰は高度感いっぱい
 

 Ⅷ峰へ取り付いている先行者3人が見えた。クラック沿いに行っている。
 ザイルを結んでいるようだがここでのコンテは信じられない。道連れザイルでしかない。


Ⅷ峰を行く先行者をアップで撮る
 


Ⅷ峰を懸垂下降する先行者 前に見える岩壁は八ッ峰の頭
 

 Ⅷ峰からの懸垂が短いが難しい。半空中懸垂で、コルが狭い。


短いが空中懸垂がある
 

おまけにコルは狭い岩があるだけ
 

 八ッ峰の頭への岩壁が上半の核心部のようだ。角度も距離もある。
 コルから左へのバンドを4mほど登って右へ斜上する。見た目ほど難しくはない。


核心部の「八ッ峰の頭」へとりつく(中嶋撮影)
 


山岸も楽しそうだ
 

クレオパトラ・ニードルを振り返る中嶋
 

 八ッ峰の頭でVサイン。休憩中の先行者3人と挨拶を交わし先を急ぐ。


八ッ峰の頭でVサインをする山岸と中嶋
 


池ノ谷乗越から池ノ谷の頭への岩壁は意外に簡単 奥に見えるのは剱岳本峰
 

 やや池ノ谷ガリー側に向けて一本目の懸垂下降。50mザイルでいっぱいである。
 ここから池ノ谷乗越までクライムダウン出来そうだが2本目の懸垂を入れる。


池ノ谷乗越への懸垂下降
 

クライムダウン出来るらしいが2ピッチ目の懸垂を入れる
 


池ノ谷乗越の向こうに見えるのは小窓の王
 

 池ノ谷乗越から池ノ谷の頭への岩壁は難しくない。角度もなく、ホールドもスタンスもいっぱいある。
 以前、○○に「ここを登れなかったらどこも登れないぞ」と言ったことがある。


池ノ谷の頭から八ッ峰の頭をふりかえる
 


仙人峠から撮った八峰上半(2014年9月28日撮影)
 


池ノ谷の頭にある一張りだけのテン場(?)
 

砂地で風もあたらない快適なテン場
 

 池ノ平の頭にあるテン場(?)は一張り。水平の砂地で周りを岩に囲まれて風から守られた最高の場所。
 一張りしか張れないのが残念だ。二組目が来たらどこでテントを張るのか?


長治郎の頭へは意外にルーファイが難しい
 

長治郎のコルへは懸垂下降で降りた
 

 長治郎の頭へはルーファイが難しい。皆、迷っているようで不明瞭な踏み跡がいっぱいある。
 左側からの巻き道があるらしいが見つからない。長治郎の頭まで登って懸垂下降を入れた。


長治郎のコルから本峰への登りは踏み跡がしっかりとある
 

 長治郎のコルから本峰へは見た目より簡単で踏み跡はしかりしている。
 迷うことはない。迷っても上へ、上へと行けばいい。


辿ってきた峰々を振り返る
 

 12時45分、剱岳本峰の頂上に立つ。頂上にいた若者と話してみると以前会ったことがある若者だった。
 前回も今回もあったのは剱岳頂上。


12時45分 剱岳本峰に立つ
 

白山市の超健脚若者と再会 前回も剱岳頂上でだった
 

 今回は馬場島からスタートして剱岳本峰を踏み、雄山まで往復してきたとの事。
 携帯で誰かに2時間で降りると言っている。早月小屋はすぐそこだから馬場島だろう。信じられない健脚。
 また(剱岳で)会おう。


100名山狙いの体力不足の登山者が渋滞を起こす場所
 

「カニノヨコバイ」は前を向いて通過
 

 早月尾根分岐の手前で左に折れて別山尾根に向かう。降りはカニノヨコバイだ。
 最盛期には2時間待ちの渋滞になるところ。百名山を狙って無理をする人たちが多いのが問題なのだと思う。


避難小屋(トイレ)への最後の下降
 

避難小屋(トイレ)
 

 前剱を越え、一服剱を越えると剣山荘が見えてくる。剣山荘=缶ビール。自然と足が速くなる。


前剱を越え、いっぷく剱を越えてビールが待っている剣山荘へ
 

 今回初めて「膝が笑う」という体験をした。50cmほどの高さから降りたときに踏ん張りがきかずに崩れ落ちそうになる。
 多分、これが「膝が笑う」という事なのだろう。


ヤマハハコ
 

エゾシオガマ
 

イワギキョウ
 

 15時10分、剣山荘に戻る。男女ともに三つづつあるシャワー室に行列が出来ていた。
 そこに並んだ二人を後回しにして外に出て缶ビールで一人乾杯!
 周りで交わされる山談義が、遠く、聞こえなくなるくらい心地よい。


前日(月曜日)よりも登山者が少ない
 

本日の夕食メニュー
 

 前日に続き、夕食前に出来上がってしまっていて、食後(6時前)すぐに就寝。
 疲れていたのだろう、目が覚めたのは消灯後の10時だった。朝までが長かった。