称名川下廊下



 

所在地立山町弥陀ヶ原
アプローチ弥陀ヶ原バス停
登山口標高1930m
標高1570m
標高差単純△360m
沿面距離片道2Km
登山日2012年6月17日
天 候晴れ
同行者高木、川尻、岩城、板東
コースタイム 弥陀ヶ原(25分)加工地点<身支度10分>(2時間15分)称名川<休憩15分>(10分)雪渓<ランチ30分>(1時間)下降地点<休憩30分>(40分)弥陀ヶ原
歩行4時間30分+休憩1時間25分=合計5時間55分



 


標高差200mを降るのに2時間以上かかった

 称名滝より上流の称名峡谷は魅力に満ちている。標高差200mの急峻な断崖が9Kmにもおよぶ峡谷が未開のままになっている。  こんな面白そうなところが近くにあるのに放っておけない。  体力、技術がついて行けるかどうかは分からないが行く。行ってみる。


瓶岩橋から見おろす常願寺川の濁流

普段の瓶岩橋からの眺め

 称名峡谷は称名滝の落ち口から一の谷出合(不動の滝)までの2.5Kmを下廊下。  一の谷出合から大谷出合までの4.3Kmを中廊下。大谷出合から紺屋川出合までの2Kmを上廊下と紹介されている。  出典は昭和37年に冨山新聞社から出版された「立山~称名滝とその峡谷を探る~」という300ページの冊子である。


滝見台から見る称名滝も迫力満点

弥陀ヶ原ホテルへの道路は舗装完了

  単独のリスクを避けて、今回は仲間を誘う。千垣の手前の瓶岩橋から見た常願寺川の水量は半端じゃなかった。  高原バスの中から見た称名滝も半端な水量じゃなかった。


心強い4人の仲間達 今日の敗退はない

 口には出さなかったが「あの称名川に誤って落ちたらどうなるか?」は皆、考えていたようだ。 あとで分かったことだったが、自分だけじゃなかったようで、ちょっとホッとした。


雪の上の水たまり

雪の上の水たまり

 弥陀ヶ原でバスを降り、雪原を降る。地図で見る限り、降りられるところは1箇所しかない。  北緯36度34分37秒、東経137度32分37秒の地点だ。


出来る限り藪こぎは避けて雪渓を降る

最後は藪こぎになる

 ヤブを避けて細い雪渓を降る。雪渓が切れたあとは小さな沢となる。沢は小さな滝となり、左側の竹藪に逃げる。  さらに落ち込んだ斜面には竹も生えていない。40mザイルを出して懸垂下降で降る。帰りのためにザイルは残置。


2カ所の懸垂下降は帰りの事を考えて

ザイルを残置する

 その先の岩壁でもザイルを出す。ここを降れば雪渓だ。称名峡谷下廊下に降り立てることを確信した。


シュルンドのないところを捜して最後の雪渓へ

ここで滑って称名川にダイブするとかなりヤバイ

 


雪渓の厚さは3~4mぐらいあり、落ちたら多分、助からない

 ここからは、慎重に降る。増水した称名川に4mの雪渓の壁が落ち込んでいる。  ちょっとしたミスで滑り落ちたら、痛かった、冷たかったではすまないだろう。


標高差200mの称名峡谷 右岸が大日平で左岸が弥陀ヶ原高原

 川尻はこんな所でも竿を出した。意地なのか?パフォーマンスなのか?よく解らない。  だが、いつ崩れ落ちるか解らない雪渓の端まで行った勇気はたいしたものだ。


500mほど上流に一ノ谷から流れ落ちる不動の滝(130m)

 弥陀ヶ原ホテルに勤務していた頃、よく、一ノ谷の探検に行った。それも勤務中に...いい時代だった。  弥陀ヶ原から一ノ谷を渡って天狗平に抜ける旧登山道がある。その一ノ谷を降って不動の滝の落ち口まで行く。  滝の右岸にアオモリトドマツ(オオシラビソ)が生えていて、それに登ると滝の下まで見えた。  子供の頃から男たちは皆、冒険が好きなのだと思う。そういう意味ではいつまでも子供でいたい。


弥陀ヶ原ホテル勤務時代に落ち口から下を眺めたことがあった

 不動の滝を下から眺めるのが一つの目的だったが滝までの距離は500m以上ある。  雪渓が切れ、増水している今日の状況では無理。安全なところ(途中の笹藪)まで戻ってランチ・タイムとする。


全なことろまで戻ってランチ・タイム

ランチ・タイム終了


雪渓の上部は45度ぐらいありそう

 登りは降りより安全である。腕力勝負の登り返しはあるがたいしたことはない。


半ゴボウで登り返す


腕力のない人を誘うとどうなるか?

急登の藪こぎが続く

 ザイル回収のために、もと来たルートを行く3人と別れて坂東と沢に入った。上から見た滝も登りでは大したことはない。  ザイル回収のために竹藪を漕いで20分以上も余計な時間をかけた3人にはこの場で陳謝。


藪こぎから沢に逃げる

沢の最後は雪渓にかわる

 今回は称名川に降りるだけだったが、これで次回の計画が立てやすくなった。  雪渓がなくなり、水量の減った秋口がいいが、ラムサール条約が結ばれた今となっては雪のない弥陀ヶ原高原を歩くことは出来ない。  雪渓がたっぷり残っている4月下旬から5月上旬がよさそうだ。来春を待つしかない。


対岸に見える大日平山荘の屋根にはしごが

弥陀ヶ原大地から不動の滝をのぞむ

 


今日の仲間達 岩城、高木、川尻

 帰りは材木坂を歩いて降りる者、雑穀谷に釣りに行く者と、皆遊び足りないようだった。



 雪解けが進み、弥陀ヶ原高原を歩けるのはもう数日だろう ラストチャンスだった